企業にとって大きな節目になるのが「周年」行事。
社内外の関係者に対して今までの感謝を述べたり、今後の展望や目標を共有するための大切な場です。
今回は周年式典における動画活用のポイントをご紹介します。
周年行事の目的と代表的な取り組み
周年行事の目的・狙い
周年行事は会社の節目に実施されますが、主に以下の内容を目的としています。
1.ステークホルダー(お客様や取引先、株主、社員など)に対し、現在までの謝意を述べる
2.今後の展望や目標など、将来の見通しを共有する
3.会社の歴史や文化を共有する
また、周年行事は大きく「社外向け」と「社内向け」にわけられます。
両者で目的がそれほど大きく変わるわけではありませんが、
「社外向け」であれば、今後の見通しをはじめとしたビジネス色が強調され、
「社内向け」であれば、企業文化の共有をはじめとしたモチベーションアップの場として活用されます。
周年行事の代表的な取り組み
取り組みについてもその節目にもよりますが、多くの場合以下のような取り組みを実施しています。
●周年式典・イベント
●周年誌
●周年動画
●周年サイト
●記念品・ノベルティ
一般的にはホテルなどの会場を借りて行う「周年式典(イベント)」やそこでお渡しする「記念品やノベルティ」「周年誌」などが多く、例えば50周年や100周年などの大きな節目のタイミングでは「周年動画」や「周年サイト」も合わせて制作するというパターンもあります。
しかしながら周年行事をやる/やらない、イベントを行う/行わない、制作物を作る/作らないの判断は企業ごと、そして節目に合わせて変わるため正解はありません。
コロナ禍では周年イベントは延期・中止され、その代わりに周年動画を制作するというケースも目立ちました。
周年行事のコンテンツで動画を活用するメリット
それでは周年行事のコンテンツにおいて、動画を活用することのメリットをいくつかご紹介します。
準備期間・制作期間が比較的短い
一般的に周年行事は準備に非常に時間がかかります。
特に周年誌は各種資料の収集から整理、原稿作成、制作と完成まで2~3年かかるケースも多く、担当者の負担が大きくなります。
周年動画は内容にもよりますが制作期間が3~6ヶ月ほどと比較的短く、準備しやすいのがポイントのひとつです。
周年のタイミングは、新拠点の追加や新たな設備投資といった大きなトピックスが合わせて進行していることも多く、制作期間が短いことでこれらの状況を直前まで反映しやすいといったメリットも存在します。
幅広い役割を持たせられる
周年行事の取り組みはさまざまですが、代表的な周年誌は基本的にその会社の今までの歩みや出来事を正確に記録し、後世に引き継いでいくのが目的です。
周年動画はその周年のテーマに合わせて「将来のビジョン共有」「これまでの歩み・沿革」「関係者が語る◯◯」のように、題材を変えることで幅広い役割を持たせられることが大きなポイントです。
イベントでの利用はもちろんのこと、コーポレートサイトに掲載したり、自社のYoutubeチャンネルやSNSにアップしたりとさまざまな使い方ができます。
周年行事で求められる内容に応じて臨機応変に対応できる点が動画の強みです。
メッセージ性が高く、短時間で訴求できる
動画と他の手段の最も大きな違いはその「情報量」です。
目で見る情報、耳で聞く情報の双方で発信する動画は、その他の手段と比較して圧倒的な情報量を誇るため、見る人に短い時間でかつ簡単に内容を理解してもらうことが可能になります。
周年誌をパラパラとめくり、思い出に浸りながら見るものとても情緒的で素晴らしい体験ですが、すべての人が同じことができるとは限りません。
特に社外(お客様や取引先、株主など)に対しては、できるだけ簡潔にわかりやすく訴求できることが求められるため、このような用途では動画の強みを十二分に発揮できます。
主な周年動画の種類
一言に周年動画と言っても、前述の通り周年行事のテーマによってその役割はさまざまです。
製造業においてよく活用される周年動画3パターンご紹介します。
自社のブランドやビジョン、パーパスを伝える
1つ目は「ブランドメッセージ」「パーパスムービー」と呼ばれるパターン。
自社の企業理念や社是、中期経営計画の目標、今後◯◯年のビジョンと言ったその企業の「根幹となる価値観」や「中長期的な取り組み」を可視化したものです。
”自分たちはどのような存在なのか”、”社会でどのような役割を担うのか”、”未来に向けて何を行っていくのか” などを自社らしさを交えてわかりやすいメッセージに噛み砕き、ビジュアル化することによって堅苦しくなりがちな将来の姿を印象的に描くことができます。
最近では企業の社会的な存在意義を意味する「パーパス」が取り上げられることが多くなり、自社のビジネスやSDGs・カーボンニュートラル、ダイバーシティなどを総合的に伝えていくという流れがメジャーになりつつあります。
<参考>
企業のこれまでの歩みや経緯を伝える
2つ目は「沿革ムービー」と呼ばれるパターン。
いわゆる周年動画で最も多いもので企業の創業(設立)からこれまでの歩みを辿りながら、代表的なトピックスを紹介していくというもので、
企業によっては会社全体の歴史ではなく「製品」や「サービス」に絞って紹介するパターンもあり、その企業の事業や個性が表現される部分でもあります。
またこの沿革ムービーが多く選ばれる理由として、周年行事の流れも関係しています。
基本的に周年行事が動き出したタイミングで周年誌を作るために資料集めが始まり、さまざまな情報がストックされてきます。
これらの資料集め作業は沿革ムービーが始動する前から動き出していることがほとんどで、集めた資料の情報をそのまま流用できることから「手間なく作ることができるコンテンツ」として人気があります。
<参考>
社員が語る◯◯・関係者が語る◯◯
3つ目は「インタビュー」で構成するパターン。
例えば「自社を一言で例えると◯◯」のように複数の社員が特定のテーマで会社のことを語ってもらったり、関係者(取引先やお客様)にインタビューをして外部の目線から「◯◯はこんな会社!」と語ってもらう形式の2種類があります。
前者は社内向けの周年行事、後者は社外向けの周年行事でよく採用されます。
複数人にインタビューをするという都合上、日程や予定のすり合わせ・撮影場所の問題など準備が大変な部分もありますが、社員や関係者の生の声を届けられることは非常にリアリティがあり話題にもなりやすいため、有効なコンテンツと言えます。
しかしながら肖像権等の問題もありコーポレートサイトやYoutube上で放映するには向かないため、活用方法には注意する必要があります。
<参考>
まとめ
周年行事は企業にとっては一大イベントで、そこに関わる人数も多く準備にも多くの時間がかかります。
単純に◯◯年続けてきたことを祝うだけではなく、その日を節目・きっかけとして「次の目標に社員全員で向かっていく」「お客様との関係性や絆を改めて確認する」などの目的で実施されることから、それを達成できるコンテンツが求められます。
周年動画は数ある周年行事コンテンツの中でもさまざまな用途やターゲットに対して活用しやすく、制作期間も比較的短く済むのが大きなメリットです。
「周年行事の担当を任されたけど何から始めたらいいかわからない」「上層部から今までにはないものをやれと言われている」などのお悩みがありましたら、ぜひ一度周年動画を検討されてはいかがでしょうか。
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