動画制作費用の決まり方と変動する要素を解説

動画制作を検討される際に、その内容や納期と合わせて重要な要素になるのが制作費用です。
動画はその仕様や作り方によって、かかる工数や時間が大きく異なる傾向が強く、完成物のクオリティにも影響を及ぼします。
今回は 動画制作費用 がどのように決まるのか、何をどうすれば費用が上下するのかを解説していきます。

動画制作の構成要素

ひとことで動画制作と言っても、ビデオカメラを持って撮影に赴く「実写動画」から、全編をイラストやグラフィックで構成した「アニメーション動画」、3Dで構成した「3DCG動画」など、種類はさまざまです。
また、実写動画でも製品紹介や工場紹介、インタビュー、セミナーなどといった複数の用途があり、これらの用途によっても内容は変動します。

動画制作には大きくわけて以下のような要素が存在します。

企画構成・進行管理
撮影
編集
MA作業
モデル手配、キャスティング
翻訳

動画制作においてすべて上記のプロセスを辿るわけではありませんが、大抵はこの要素を組み合わせて1本の動画を作っていきます。
各プロセスの詳細は次からご紹介します。

企画構成・進行管理

企画構成では、クライアント様の悩みや課題に合わせて、動画コンテンツの方向性やコンセプト、構成、運用方法などを検討します。
クライアント様への企画提案から始まり、受注後にはシナリオ作成やライティングなどを行います。

企画構成に含まれる要素

企画提案書の作成
各種調査
動画シナリオの作成
ライティング
など

進行管理は案件がスタートしてから納品するまでの一連の流れを管理し、必要に応じて打ち合わせを行ったり、リスケジュールをしたりなど制作全体をコントロールします。
企画構成・進行管理では、「どこまでやるのか」✕「完成までどれだけかかるのか」で費用が決まります。
各種調査から企画まで含めてすべて制作会社におまかせする場合は費用が大きくなりますし、逆に動画の企画やシナリオをクライアント様で担当いただく場合はこの費用を抑えることができます。

動画制作費用 の目安

費用感としては10万~50万程度が多く、内容・期間に合わせて変動するケースがほとんどです。

撮影

撮影ではクライアント様の会社や工場、研究所などに撮影スタッフを派遣して動画撮影を行います。
撮影は多くの場合、ディレクター1名とカメラマン1名の合計2名で実施します。

ディレクターは企画構成で決まったシナリオに沿って撮影すべきものをリスト化して、当日のスケジュールやクオリティコントロールを担当し、カメラマンはディレクターの指示に沿って必要なカットを正確に確実に押さえていきます。
撮影内容によってはドローンを使って空撮を実施したり、セミナーの場合は原稿を映し出すプロンプターを使ったりと特殊機材を活用するケースもあります。
また、撮影前に現場を下見(ロケハン)する場合もありますが、こちらは必須ではなく状況に応じてクライアント様と相談しながら決めていきます。

撮影に含まれる要素

撮影ディレクション費
撮影技術費
撮影機材費
特種機材費(ドローン、プロンプターなど)
下見(ロケハン)
など

撮影では、基本的には「撮影日数」と「撮影場所」および「特種機材や下見の有無」で費用が決まります。
また、撮影場所が遠方になる場合は宿泊費や遠方出張費が別途かかります。

動画制作費用 の目安

1日あたり25~30万程度で、複数日程や遠方の場合は別途追加になります。

編集

編集は撮影した動画をつなぎ合わせたり、作成したイラストを動かしたり、特殊効果を施したりして“動”画として完成させていく工程です。
実写動画とアニメーション/3DCG動画によって必要な工程が変わります。
実写動画では、動画の設計図とも言うべき絵コンテや画面デザインを作成し、内容に問題がなければ撮影した素材を編集するという流れになります。
対してアニメーション動画や3DCG動画の場合は、編集するための素材を作る必要があるため、まずイラストを必要カット分作成したり、3DCGのモデリングを作ったりする工程が先にくるという違いがあります。

編集に含まれる要素

絵コンテ、画面デザイン、テロップ作成
動画編集
イラスト、グラフィック作成(アニメーション動画の場合)
モデリング(3DCGの場合)
画像素材、動画素材の選定
など

編集のボリュームは動画の内容によって異なり、インタビュー動画のように比較的動きが少ないものから、ブランディング動画のように複数のカットを短時間で細かく繋いでいくもの、技術をわかりやすく伝えるために補足説明を追加するものなど、多様なパターンがあります。
上記のように編集は、制作するものの内容や尺によってかかる工数や難易度が変わるため、費用が変動しやすい工程になります。

動画制作費用 の目安

概ね25万程度がスタートである場合が多く、内容や尺に合わせて変動します。

MA作業

MA作業とは、Multi Audioの略で編集済みの映像にセリフやナレーション・BGM・効果音などを加え、音質やバランスを調整、音の最終仕上げを行って動画に命を吹き込む工程です。
専門の「MAスタジオ」にて、動画の内容や雰囲気に合わせて適切な楽曲を選択し、コンテンツに臨場感や迫力を与えます。
ナレーションについては複数のナレーター候補から1名を選択し、動画の趣旨に沿ったトーンで原稿を読み上げていきます。
その際はお客様にも立ち会ってもらいながら、業界用語やイントネーション等も随時確認しつつ完成に向けて一緒に作り上げていきます

MA作業に含まれる要素

BGMの選曲、挿入
SEの選曲、挿入
ナレーションの収録

動画制作費用 の目安

BGM・SEが10万~、ナレーター手配・収録が10万~となるケースが多いですが、予算に応じてBGMの曲数を減らしたり、簡易スタジオで収録したりなどを柔軟に対応できます。

モデル手配、キャスティング

製品PRや動画や採用動画、セミナー動画など、必要に応じてモデルやナレーター(アナウンサー)をキャスティングするケースがあります。
基本的にはモデル事務所との契約となり、顔出しの有無や契約期間、露出媒体、競合他社のコンテンツに出演できるかなど、複数の条件で算出されて費用が決まります。

動画制作費用 の目安

契約条件にてかなり変動がありますが、リーズナブルな場合は20万円程度で手配できる場合もあります。

翻訳

動画を英語、中国語、韓国語などの他言語で展開する場合は、ナレーション内容や画面内テロップの翻訳、およびナレーターの手配を行います。
翻訳はBtoB企業案件の実績が豊富な翻訳会社で、ネイティブの翻訳者が担当。
日本語から他言語に翻訳すると文字量が多くなってしまい、動画尺に収まらないという事態が発生するため、日本語の尺に合うようにうまく意訳しながら翻訳をかけていきます。
ナレーション収録の場合は、ネイティブのナレーターと通訳スタッフが同席するため、日本語と同じように収録することが可能です。
費用については基本的に翻訳する文字数で決まりますが、ローカルな言語だった場合は費用が高くなったり、対応が難しかったりするため事前に確認が必要です。

動画制作費用 の全貌のまとめ

「動画を検討したいけど、どのぐらいの費用がかかるかわからない」という声をよくお聞きします。

動画は制作する内容やその作り込み具合、制作期間などによって費用が変動しやすく、見積もり結果もバラバラになりがちです。
検討する際は単純に価格だけを見るのではなく、完成イメージのクオリティや制作会社の担当範囲などを確認しながら、適正かどうかを判断することをおすすめします。

(例)
「A社は費用は高いが、原稿作成から撮影などを含めてある程度おまかせで臨機応援に対応してもらえる」
「B社は費用は安いが、原稿を依頼側でしっかり作って正確に依頼する必要がある、また依頼した以上のことはやってもらえない」

上記の状況でどちらを選ぶのかはお客様の判断次第ですが、初めての動画制作であればA社の方が完成物のクオリティは高くなりがちです。

また、こられの構成要素を知っておくと、見積もりを見比べる際にも制作会社ごとの「できること」「できないこと」を判断しやすくなるためおすすめです。
動画制作費用の仕組みを正しく理解して、価格とクオリティのバランスが取れた動画コンテンツの制作を行いましょう。
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