販促動画とは?その特徴やポイントを解説

ビジネスにおける動画活用には「販促やプロモーション」「社員教育」「マニュアル」「採用活動」などさまざまな目的がありますが、その中でも特に需要が高いのが「販促やプロモーション」のための動画です。

今回は販促動画にスポットを当てて、そのメリットや活用のポイントをご紹介します。

販促やプロモーションおける課題

BtoB製造業の販促やプロモーションに関して、以下のようなお悩みをよくお聞きします。

・製品(サービス)の特長やポイントをわかりやすく伝えたい
・独自の技術やノウハウをどのように伝えたらよいかわからない
・製造設備や機械、製造体制を知ってほしい
・競合他社と差別化したい
・自社の認知度が低く、もっと多くの人に知ってもらいたい

一般的にBtoB業界はプロ向けの製品やサービスが多いため、BtoC業界と比較すると販促やプロモーションが重要視されにくいという側面があります。

高い技術力があり、良い製品を作っていればそこまでアピールせずとも売れていたという時代もありました。

しかしながら現在はさまざまな情報が誰でも簡単に情報を取得・比較できるようになったことで、
従来と同じようなやり方では、自社や製品が埋もれてしまうことも珍しくありません。

ある種BtoCと同じように、「自社や製品の魅力を積極的に・わかりやすく発信する」ことが必要な時代になっています。

お客様に正しく情報を伝え、正しく判断してもらうために役立つのが今回の「販促動画」です。

販促動画のメリット

販促動画には大きくわけて以下のようなメリットがあります。

製品やサービスの正確な理解につながる

文章や口頭説明では理解が難しい内容でも、動画であれば映像やグラフィック、3DCGなどを組み合わせることによって、見る人の正確な理解を促しやすくなります。

製品やサービスの特長、他社製品との違いなどを端的に訴求できるだけなく、独自の技術やメカニズムを見える化するなど、幅広い用途・目的に活躍します。

短時間で多くの情報を伝えられる

動画はさまざま存在するメディアの中でも特に情報量に優れていて、1分間の動画の情報量は文字に換算すると約180万語、Webページでは約3600ページ分とも言われています。

伝えたいことはたくさんあるが全部説明すると長くなるというジレンマを解消し、「短時間でより多くの情報を伝える」ことができるため、見る人の負担を減らしつつ、訴求効果を最大化することができます。

見る人の購買意欲を高められる

お客様が「どんな情報を欲しているのか」「何を課題や不安に感じているのか」を見極めつつ、それを解消することができれば
自社に対する信頼感や安心感を醸成し、購買意欲を高めることが可能になります。

BtoCと違って個人が衝動的に購入することはありませんが、内容が端的でわかりやすいことや上司に説明しやすいといった点はBtoBにおいてはとても大きな意味を持ちます。

販促動画の種類

販促動画は主に「実写」「イラスト」「3DCG」の種類があります。

実写

製品の多くはこのパターンで、実際の製品をスタジオや工場で撮影して、製品の外観や大きさ、特長、使い方などの要素を紹介します。

基本的には絵コンテで決めた内容に従って撮影を行います。製品の大きさや構造によってかかる時間や難易度が変わり、手で持てるサイズのものであれば比較的簡単ですが、大型の装置になると撮影場所や移動の部分が課題となります。

また、物理的に撮影できない内部構造や、撮影できるが機密上映せない箇所などはイラストや3DCGなどで描写することもあります。

イラスト

システムや保険、Webサービスなどの無形製品は実写で表現することが難しいことから、イラストやアニメーションを用いて製品紹介を行います。

「課題提起」 → 「解決策の提示」 → 「具体的な流れや特長を説明」 といった構成が多く、内容をある程度デフォルメしながらわかりやすくキャッチーになることを目標に制作します。

イラストはそのタッチや色などを自由に調整できるため、ブランドや企業のイメージと合わせたものが作りやすいことも実写にはない特徴です。

3DCG

実写やイラストに比べると少なくなりますが、全編を3DCG動画で構成したパターンも存在します。

有形製品の中でも機構や仕組みが複雑で、かつその機構や動きをできる限り正確に伝えたいケースで選択されることが多く、また、開発段階で実物は存在しないが顧客の反応を知りたいといったパターンでも使用されます。
 
2Dのイラストに比べてフォルムや動きを細かく描写することができることが大きなメリットですが、かかる期間・工数も大きくなってしまうことには注意が必要です。
 

このように製品・サービス紹介動画にもいくつかの種類があり、紹介したい製品の特徴や伝えたい内容によって最適な作り方、表現方法などを選択する必要があります。

販促動画の活用シーン5選

制作した販促動画を有効に活用するための5つの方法をご紹介します。

企業サイト・特設サイトへ掲載

最もオーソドックスな方法で、自社サイトのTOPや製品情報ページ、もしくは製品サイト、ランディングページなどの特設サイトに動画を埋め込みます。

企業サイトや特設サイトは企業の情報発信の中核で、最も閲覧される可能性が高いページとなるため、これらを充実させることは情報量の充実、顧客の疑問や課題の解決に繋がり満足度が高まります。

動画のサイトへの埋め込みについても、後述するYouTubeを活用することで比較的簡単に行うことができるため、おすすめです。

YouTubeチャンネルに掲載

近年ではBtoC、BtoBを問わず企業が自社のYouTubeチャンネルを作ることが一般的になってきました。

YouTubeが選ばれる理由としては、以下の点が挙げられます。
・ビジネス、コンシューマーを問わず、動画が情報発信の中心となっているから
・数ある動画共有サイトの中で、視聴者数が最も多いから
・動画コンテンツの管理や効果測定が簡単にできるから
・SEO対策として機能するから

特にSEO対策として機能する部分は大きく、特定のキーワードで検索した際にYouTubeの動画が検索結果のトップに表示されることも珍しくないため、専門性が高いBtoB業界では、場合によって自社サイトより有力な情報発信源として機能するケースもあります。

また、他サイト(自社サイトや特設サイトなど)に埋め込みやすい仕組みが提供されていることから、自社のサーバー容量を気にせず手軽にコンテンツを追加できることも魅力のひとつです。

2次元バーコードで企業サイトやYouTubeチャンネルに誘導

日頃の営業活動や展示会などのイベント出展の際に配布するカタログやチラシ、事例集などの紙媒体。

手元ですぐ確認でき、共有もしやすいという点から、ファーストコンタクトのツールとして依然有効に活用されています。
これらの紙面に2次元バーコードを設置することによって、企業サイトや製品ページ、YouTubeチャンネルへの導線を確保できます。

伝えたい情報を分割することで、紙媒体の役割を「つかみ」や「課題提示」に特化させることができ、よりすっきりとした伝わりやすい紙面に仕上げることが可能です。
また、紙媒体は定量的な効果測定が困難ですが、このケースでは「紙媒体からのアクセス」を記録できることも大きなメリットになります。

メールマガジンやブログからの誘導

展示会で名刺交換した人や、自社サイトから資料をダウンロードした人、問い合わせをした人などの見込み客に対してプッシュ型で情報発信ができるメールマガジン。

自社のノウハウや役立つ情報、導入事例などを定期的に発信して、サイトの情報充実と受け皿の増加をはかるプル型のブログ。
両者はプッシュ型・プル型の違いこそあるものの、顧客との「継続的な関係を構築する」という点では同じです。

例えば「失敗しない○○○○の取付方法」といったタイトルで、制作した動画コンテンツを紹介したり、メールマガジンやブログのあとがきに自社サイトやYouTubeチャンネルへのリンクを掲載したりなどの方法が考えられます。
定期的な情報発信という側面を活かして、接触機会を増やすことが可能
です。

Web広告・SNS広告への出稿

「数多くの母集団を獲得したい」、「自社が持っているリスト以外に選択肢を増やしたい」という場合には広告出稿もひとつの方法です。
動画再生前・再生中に広告が流れるYouTubeの動画広告や、Twitter、FacebookなどをはじめとしたSNS上のタイムラインに広告を流すSNS広告などが有名です。

しかしながらBtoBの場合は顧客層が限られている場合も多く、SNSも必須ではないことから、マス的に認知拡大を目指すこれらの広告が必ずしも相性が良いとは限りません。

上記に比べると絶対数は少ないものの、「イプロス製造業」や「m3.com」といった特定の業界に特化したポータルサイト、あるいは業界紙に掲載することも考えられます。

業界人ならほぼ確実に目を通す媒体がある場合はそれらを有効活用することで、費用もある程度抑えながら高い費用対効果を期待できます。

販促動画の制作事例

V2X対応充放電装置「eLINK」の製品紹介動画

パワーポイントなどの説明資料をベースに、端的に伝えたい事が伝わるように情報を最適化。撮影はせず、既存資料とイラストを組み合わせることで短期間で完成。電力の流れなどの表現にアニメーションを用いることで、製品の特長やメリットをわかりやすく表現できました。
展示会場やWEBサイト、Youtubeなどでご活用いただいています。

高速道路のドライブ情報ポータルサイトのCM動画

ポータルサイトの立ち上げ時の制作と並行して予告サイト(ティザーサイト)を制作。
そこで公開した30秒のCM動画。「高速道路」「ドライブ」「サービスエリア」の要素をPOPなグラフィックとコミカルな動きで表現しました。
 

SNSでユーザーに提供する保険情報動画

生命保険会社の販促課題としては、若年層の保険への関心を高めたい、というものがあります。この動画は、LINEなどの若年層中心に浸透度・利用度の高いSNSで、保険に関する接点となりうるコンテンツとして企画・制作しました。

まずはターゲット層と課題・ゴールの共有から入り「どういった動画が効果的なのか」から一緒に考えていきました。制作にあたっては、優しいトーンのイラストによるアニメーション動画を採用、保険業界での広報販促コードとのバランスを撮りながら、保険初心者向けの動画コンテンツが完成しました。

まとめ

販促動画は動画制作のもっともポピュラーなきっかけだと言えます。
企業によってアピールしたいポイントは異なるため、製品・サービス紹介だけでなく、会社紹介や工場紹介、研究所紹介などをプロモーションの一貫として制作されるケースも少なくありません。

BtoB業界の製品はどうしてもプロ向けに専門的な内容になってしまうことが多く、お客様だけでなく説明する側としても正しい知識がなければ、その魅力を十分に伝えることは難しくなります。

販促動画は自社や製品(サービス)の魅力を端的にわかりやすく伝える営業マンとしての役割はもちろん、説明する側のスキルに影響されず、ベテランから新人まで伝える内容を平準化できる営業支援ツールとしての側面もあります。

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