動画制作の流れ、進め方を7つのステップで解説!

近年、YouTubeがビジネスシーンでも当たり前の存在になったことや、5Gなど高速ネットワークの普及、オンライン営業が増えたことなども相まって、動画コンテンツの需要はますます高まっており、多くの企業が動画制作に新たに取り組んでいます。

そういった中で、やはり動画制作は専門的なことなので「制作の流れがわからない」「なにから進めればいいのかわからない」といった声も聞かれます。今回は、動画制作に初めて関わる方に向けて、 動画制作の流れ についてご紹介します。

基本的な 動画制作の流れ

動画を制作する流れとしては、以下のような7つのステップに分けることができます。

( 1 ) ヒアリング
( 2 ) 企画構成
( 3 ) シナリオ、絵コンテ作成
( 4 ) 撮影
( 5 ) 編集
( 6 ) ナレーション収録、MA作業
( 7 ) 納品


制作する動画の内容によっては撮影がなくアニメーションのみで仕上げるものや、ナレーション収録が不要なケースなどもありますが、一般的には上記のようなプロセスを辿ります。
それでは動画制作のそれぞれのステップを具体的に見ていきましょう。

ヒアリング

まずは必要事項のヒアリングからスタートします。

・現在の課題は何か
・何のために動画を制作するのか
・見た人にどう感じてもらいたいか
・どのような用途で、誰に対して使いたいか
・いつまでに必要か
・予算はどの程度か


などをひとつひとつ丁寧に確認しながら整理していきます。
動画はあくまで「課題を解決するための手段」であり、作ることが目的ではありません。
効果の高い動画コンテンツを制作するためにも現状をしっかりと把握し、ヒアリングを重ね、理想のゴールを両者で共有していきます。
特に動画制作会社とやり取りをする部署と実際に動画を使う部署が異なる場合などは、あらかじめ社内でこれらのポイントを明確にしておくことが大切です。

企画構成

次はヒアリングの内容を踏まえて具体的な企画に落とし込んでいきます。

・現状の課題
・その原因
・解決策
・競合他社情報
・最適な表現方法


など、さまざまな方向から物事を検討して課題解決に最も効果的な企画を作り上げ、ご提案します。
またこの段階でスケジュールや見積もりも合わせて作成し、今後の流れを可視化していきます。
企画は動画の骨格であり、今後のプロセスはすべてこの企画をベースとして進めていくため、制作会社とお客様の双方の意見を取り入れながら完成度を高めていきます。

シナリオ、絵コンテ作成

企画内容でまとまった内容を元に、次は具体的なシナリオの作成に入ります。ヒアリングの内容やWebサイトの情報、提供資料などをもとにシナリオの骨子を作っていきます。
お客様にも確認いただき、打ち合わせを重ねながら完成度を高めていきます。

シナリオが固まったら絵コンテ作成に移り、各シーンを目に見える形に具現化していきます。
どのシーンに・どんな内容が入るのかが明確になるため、撮影する場所や出演する人などに、あらかじめ撮影に向けた根回しなどを並行して進めていくことも撮影を円滑に進めるためには大切です。

なお、アニメーション動画(インフォグラフィック動画)の場合はシナリオが最も重要になります。
実写の場合は撮影した映像に対してナレーションがつくため、編集にある程度の自由度があり、状況によってはシナリオを後から変更することも可能です。

対してアニメーション動画は
①シナリオをベースにイラストを描きあげ、
②描きあげたイラストを動かす
という形になるため、シナリオが変わればイラストを描き直さなければなりません。

そうなった場合、工数・費用の両面で大きく変動してしまうため、後から変更が発生しないようお客様の社内でしっかりと共有・意識合わせを行っていただく必要があります。

撮影

シナリオ・絵コンテで動画の内容が具体的にまとまったら次は撮影です。
撮影するモノや場所、当日のタイムスケジュール、キャスティングなどは事前に撮影リストを作り、関係者へ共有します。

撮影場所が工場などの生産現場の場合、撮影当日の生産計画によっては撮影順を前後させるなどの調整が必要な場合があります。
ほかにも「撮影場所とその周辺を掃除してもらったり」「剥げた塗装を塗り直してもらったり」「ユニフォームや白衣、ヘルメット、手袋などの身につけるものを新品に取り替えてもらったり」など、実は撮影までに準備してもらうことの方が多かったりします。

撮影当日はあらかじめ用意した撮影リストをもとに必要なカットを押さえていきます。
撮り漏れはもちろん、不要なものが映り込んでいないか、被写体の身だしなみが正しいかなどなどチェックすべき点はたくさんあります。

機械や設備のトラブルや当日の急な状況の変化などによって、撮影リスト通りに進まないケースも多々あるため、臨機応変に対応しながら撮影を進めることが大切です。

編集

撮影が無事に終了したら、次は各シーンで撮影した素材を1つの映像にまとめる編集作業に進みます。
不要な場面を削除してシーンをつないだり、テロップを入れたり、シーンによっては動画素材や画像素材を挿入したり、図や表を入れたりしながら、誰が見てもわかりやすい動画を作り上げていきます。

アニメーション動画の場合も、作成したイラストをこの段階で動かしていきます。
ナレーションに合わせて、タイミングやテンポを図りながら動画の完成度を高めていきます。

必要な要素を大まかにつなぐ「仮編集」で全体を確認し、その後はシーンの緻密なカット割りやさまざまなエフェクトを加える「本編集」を経て、”動”画として完成させていきます。
動画制作のプロセスの中で最も時間を要するのがこの編集作業であり、そして動画としてのクオリティを左右する作業でもあります。

ナレーション収録、MA作業

編集した動画を確認しOKが出たら最後にナレーション収録と音入れ作業です。
収録や音入れ作業は基本的にMA(Multi Audio)スタジオで行い、動画の内容や役割に合わせて最適なBGMとSE(効果音)をMIXします。

ナレーションについてはプロのナレーターによる収録にお客様にも立ち会ってもらい、声のトーンや専門用語の読み方、イントネーションなど、細かな点を確認しながら進めていきます。

制作途中の仮のBGMやナレーションでもある程度のまとまりは感じられるのですが、最終的に仕上げられた音声をMIXすることで、作品の完成度はグッと高まります。

納品

編集した動画と収録した音声データを合体させて書き出し、最終チェックの上、完成データとして納品します。
近年はデータ形式で納品するケースも多くなりましたが、DVDやブルーレイディスクなどのメディアにて納品することも可能です。
動画制作の流れ_納品

制作期間はどれくらいかかるの?

制作期間については、会社案内動画のようにシナリオ作成から撮影、ナレーション収録などをしっかりと行うものの場合、ざっくりと3~6ヶ月、製品紹介動画やインタビュー動画のように構成が比較的シンプルなもので1~2ヶ月程度が目安となります。

どれほどシナリオにこだわるか、撮影を何日、何か所行うかなどにより大きく期間も変わってきますので、一つの目安としてお考えください。

例えば「〇月の展示会」や「来年度の採用活動の解禁時期」といった必要な時期があらかじめ決まっている場合は、これらの制作期間を逆算した上である程度ゆとりを持って制作会社に相談することをおすすめします。

必要な期間が迫ってきたからと焦って制作してしまうと、シナリオや絵コンテなどの基礎設計部分に時間をかけられず、クオリティに影響が出てしまいます。

動画制作の流れ のまとめ

このように動画はさまざまなプロセスを経て制作されます。ほとんどのプロセスは制作会社が担当しますが、完成した動画を実際に日々の業務で使用するのはお客様です。

効果を実感できるコンテンツに仕上げるためにも、「企画構成」や「シナリオ・絵コンテ作成」「編集」などの各プロセスでしっかりと社内チェックを実施し、制作会社にフィードバックするなど主体的にかかわっていただくことは必要不可欠です。
今回は動画制作の流れをご紹介しました。ぜひ動画コンテンツ制作を検討してみてください。

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