企業・会社案内動画の作り方とポイント

動画コンテンツにはさまざまな種類がありますが、その中でも最もポピュラーで活用範囲が広いコンテンツが「企業・会社案内動画」です。自社の事業や理念、沿革、体制などを幅広く紹介するものが多いことから、どんな業種でも活用することができ、はじめて制作する動画コンテンツとしてもおすすめです。

企業・会社案内動画の概要

企業・会社案内動画は「顧客」や「取引先」「投資家」「株主」「求職者」などの幅広いステークホルダーに対して、自社の特長をざっくりと理解してもらうことが主な狙いです。
顧客や取引先は基本的に自社のことを深く理解されていることが多く、反面求職者はほとんど何も知らない白紙の状態であることが多いです(BtoB企業の場合は特に顕著です)。このようにステークホルダーによって必要な情報や持っている知識に隔たりがあるため、動画コンテンツによって「何を・どこまで伝えるのか」がひとつの課題になります。
すべてのステークホルダーが100%満足する情報を届けることはできないため、自社の理念やビジョン・事業内容や強み・製品情報・沿革・ネットワークなどをバランスよくまとめ、誰が聞いても自社の強みが理解できるように調整していくことが基本となります。

企業・会社案内動画の構成要素

企業・会社案内動画は会社を幅広く紹介するという仕様上、テーマの異なる複数のチャプターから構成されることが一般的です。よく使用される構成要素は以下のとおりです。

A.ブランドメッセージ
B.事業概要
C.製造工程
D.研究開発・品質管理
E.ネットワーク・拠点情報
F.CSR・SDGs・カーボンニュートラル
G.エンディング

A.ブランドメッセージ

経営理念やビジョン、中期経営計画など企業の根幹となる大枠の方針にスポットを当てて、自社の存在意義を発信し、理解してもらうことを目的にしています。
「自分たちは世の中にどんな価値を提供する存在なのか」「今後どのような存在を目指していくのか」「自分たちが社会からどのように思われたいのか」をメッセージとしてまとめ、“自社らしさ”を表現することで、ブランド価値を高めてステークホルダーへのイメージ向上に貢献します。また、最近ではSDGsやカーボンニュートラルなどの話題と連動して表現されることも多くなっています。

B.事業概要

自社の事業内容や製品・サービス情報、沿革、独自の強み、業界での立ち位置などをわかりやすくまとめ、2~3分程度で大まかに説明するパートです。
特に銀行などの取引先金融機関、求職者、投資家といった自社のことをあまり詳しく知らないステークホルダーをターゲットにしていて、敢えて詳細までは解説せずにわかりやすい数字を交えながら端的に伝えることを目的としています。
企業・会社案内動画は実写(撮影データ)の割合が多くなるコンテンツですが、この事業概要パートについてはその性質上アニメーション動画との相性が良く、具体的な数字や強みをビジュアル化して表現するインフォグラフィックで紹介するケースが多くなっています。

C.製造工程

BtoBメーカーとしては最も重要なパートのひとつで、自社の製品が「どのような流れで」「どのような設備で」「どのような体制で」製造されているのかを詳しく紹介します。
自社をあまりご存知ない方には実際の製品ができるまでの流れを伝え、顧客や取引先には製造体制や設備をアピールし、信頼感や安心感を抱いてもらうのが目的です。基本的には撮影して実写で紹介するのが一般的ですが、営業秘密等の関係で「撮影したくてもできない」ケースや、カメラが入らない等の「物理的に撮影できない」ケースも多くあります。その場合には、イラストや3DCGを使って擬似的に見える化することで、これらの課題を解決することが可能です。

D.研究開発・品質管理

新たな製品ラインナップを生み出すためのものから、今までにはないものを作り出すためのイノベーションまで、研究開発の内容はさまざまです。ものづくりに力を入れる企業はこの研究開発分野にも注力されているケースが多く、未来への投資をどのようにうまく伝えるのかが課題でもあります。また、製品の高い品質を保つための品質管理(保証)体制をしっかりと伝えることで、自社の優位性を客観的に理解してもらうことができるため、製造工程と並んで重要視されるパートです。

E.ネットワーク・拠点情報

営業所のネットワーク、生産拠点の情報、代理店網など国内・海外の拠点情報を網羅的に伝えることは、自社の強みの訴求や競合他社との差別化に繋がります。
例えば需要地生産体制など、リードタイム短出のために顧客とともに世界各地に進出するといった自社の戦略をアピールする場としても機能しています。国内および海外に複数のネットワークを持つ企業でよく採用されるパートです。

F.CSR・SDGs・カーボンニュートラル

地域貢献や環境対策、人材教育、健康経営など、企業の社会的責任として社外・社内に対して行っている施策を紹介するパート。本業のビジネス以外の部分で、自社が「人」「社会」「環境」に対してどのように向き合っているのかを伝えることが目的です。最近ではカーボンニュートラルやゼロカーボン等の施策がよく取り上げられます。特に上場企業では本テーマの関心度が高く、優先して採用されています。

G.エンディング

本編を締めくくるパートで、本編の内容をダイジェスト的に紹介しつつ結びの言葉で終了させるというのが最も多いパターンです。伝える内容が幅広く、チャプター数も多くなりやすい企業・会社案内動画にはよく採用されています。

企業・会社案内動画のメリット

短い時間で会社の特長を伝えられる

動画はさまざま存在するメディアの中でも特に情報量に優れていて、1分間の動画の情報量は文字に換算すると約180万語、Webページでは約3600ページ分とも言われています。伝えたいことが多くなりがちな企業紹介において「短時間でより多くの情報を伝える」ことができるため、見る人の負担を減らしつつ、訴求効果を最大化することができます。

難しい事業内容もわかりやすく伝えられる

例えば、特定の業界向けのマニアックな事業や専門性の高いサービス、無形商材など、言葉や文字では説明することが難しい内容が存在します。
イラストや3DCGなどの“動き”をつかって、視覚と聴覚の両方から訴求できる動画は「難しい内容をかみ砕いてわかりやすく伝える」ことに長けています。見る人のより自然な、より直感的な理解を促すことが可能です。

汎用性が高く、幅広い用途に活用できる

企業・会社案内動画は一度作れば「比較的長く活用できる」というメリットがあります。チャプター制を採用することが多いため、特定の内容のみを抜粋して使うといったアレンジも可能です。ある程度網羅的に作っておくことで、採用活動や展示会・イベント、営業活動などのさまざまな目的で活用することができる費用対効果に優れたコンテンツです。

企業・会社紹介動画の活用イメージ

汎用性が高く、幅広い用途に活用できる

自社サイトを訪れたお客様の滞在時間を伸ばす際に効果的です。文字情報は流し読みされることが多いものの、動画は読了率が高く最後まで閲覧してもらえる確率が高くなります。動画が持つ情報量の多さも相まって、短時間で効果的に情報を伝えることができ、製品・サービスの理解に貢献します。

展示会やイベントで情報訴求

来場者に対して短時間で自社をアピールする必要がある場面では動画の強みを活かしやすく、特にブランドやビジョン訴求の動画は来場者の目を引きやすく自社ブースへの注目を集める目的でよく活用されています。

採用活動で求職者の理解を促進

BtoB企業の場合、BtoC企業に比べて露出が少なく専門的な商材を取り扱うケースが多いことから、自社の認知や理解が低いことが大きな課題です。事業内容や製品、強みといった特長を端的に伝えられるため、求職者の負担を減らしつつ、短時間での理解を促すことが可能です。

企業・会社紹介動画の制作事例

企業情報を網羅的に紹介した会社紹介動画

チャプター形式を採用し「ビジョン」「会社概要」「生産工程」「研究開発」「グローバル活用」「環境活動」の6つのチャプターで構成。三重県の旗艦工場で2日間撮影を行い、実写映像を中心にまとめたオーソドックスな形式です。初めての動画制作ということもあり、できる限り長く、幅広い用途に活用できるようにとの要望を踏まえて制作しました。現在は株主総会やリクルート、来客対応などで活用いただいています。

トップ商談に用途を絞った会社案内動画

幅広い活用ができる会社案内動画の中で特に営業面、とりわけトップ商談に用途を絞ったユニークなもの。動画そのものはオーソドックスなチャプター式で、実写を中心に構成。内容をより営業対応を重視したものにし、この動画を見ることでクライアントの疑問が概ね解消するということを目指しています。また海外の商談が多いこともあり、日本語に加えて英語・中国語・韓国語の合計4ヶ国語で展開するなど、実際の使い勝手を重視した内容に仕上がっています。